Especia va Bien OSAKA(2013/12記) #Especia

最初から見れないし行かないよ。
ふてくされながら前日まで行かないときめてたのは今お気に入りのEspeciaの2ndシングル発売記念ワンマンライブだ。

 

知らない人もいるかと思うのでEspeciaの説明から。
Especiaは大阪堀江を拠点とするガールズグループだ。
デビュー当時から知ってはいたものの最初のキービジュアルで遠慮してた。
それが面白い音楽をやっている。80'sの無駄にゴージャスでバブリーな
ディスコ・ミュージックを当時を知らない子たちが歌って踊る。
でもメンバーの実力がコンセプトに追いついておらず、学芸会と揶揄される時期もあった。

 

ひょんな事から僕はEspeciaのライブにいくようになった。(この話も長くなるのでまた機会があれば。)
行く度にEspeciaのメンバーは今までできていなかった事が出来るようになっており、その成長を感じたくて僕は何度も足を運んだ。そして自分の事のように嬉しく感じていた僕がいた。
そう、この4月からの仕事が全く軌道に乗らない僕とは真逆で伸びていると実感出来るのがすごくうれしかった。
僕が仕事で得れてない実感を、Especiaの成長を感じる事で現実逃避をしていることも薄々は感じていた。

 

そう、僕がふてくされてライブに行かないと思っていた本当の理由は仕事が上手く廻せてなく、良く言えば最適配置、悪く言えば現職のクビを宣告されていたからだ。今月早々に来年1月からの異動を打診されていたのもあって気持が全くのらなかった。

 

そんな中、EspeciaのメンバーからのTwitterは努力と焦りの入り交じった、でも成功させたいというプレッシャーを感じてるのが手に取るようにわかるツイートが日増しに多くなっていた。
そして僕はライブ前日にマネージャーである清水氏のtweetをみてしまった。内容は以下のとおり。
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EspeciaOfficial 12月24日
Especiaを立ち上げて、まだ何の保証もない、曲もまだ未完なのに、清水さんが立ち上げるなら、って、メンバー決まってない時から出演決めてくれたのがROCKTOWNでした

 

EspeciaOfficial 12月24日
ひとつ何か結果を残す度に皆で喜んでくれて行く度に温かく迎えてくれたのがROCKTOWNでした

 

EspeciaOfficial 12月24日
ROCKTOWNでのワンマンはEspeciaにとって不可欠な通過点だと思ってました。平日で、年末で、クリスマス翌日で、状況はこの上なく悪いかもしれないですが、今回はどうしてもROCKTOWNにこだわりたかった

 

EspeciaOfficial 12月24日
明日はそういった想いも兼ねてEspeciaを見てもらえれば嬉しいです。ROCKTOWNでメンバーをどなりつけた事もあった。常に緊張で、なかなかメンバーもいいステージが出来たことがなかった。リリスクさんとのツーマンで、ひとつそれを乗り越えた気がした。そしてワンマンを迎えます。

 

EspeciaOfficial 12月24日
メンバーも成長している、お客さんにも恵まれている、楽曲も素晴らしいものを頂き続けてる。あとは、ワンマンで、お客さんはもちろん全てのスタッフも、全ての方を笑顔にして帰します。正直集客には苦戦してます。入りはよくないかもしれない。でも明日のワンマンはEspeciaにとっての記念日。

 

EspeciaOfficial 12月24日
拡散希望】12月26日大阪ワンマンライブ「Especia va Bien」の取り置きも対応致します。オフィシャルHP問い合わせでお送り下さい。本日24時までは対応します。関西の皆様。お待ちしております。
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僕は、いてもたってもいられなくなりチケットの取り置きをお願いた。そんな理由で見逃したらあかんやつだと強く思った。

 

そしてライブ当日。
今月に入ってまた仕事で大きなミスをした僕はこの日もリカバリーに奔走していた。
ようやく目処がついて大幅に遅れながらもライブ会場に到着した。取り置きしてもらっていたチケット購入し、いつもだったらダッシュで会場に入るのに今回は違った。ライブハウスの大きくて重い扉を開けようとしたけど僕は怖くなって開けれなかった。
もしEspeciaのメンバーがプレッシャーに負けて楽しめてなかったらどうしよう…盛り上がってなかったら…。そんな思いが頭をよぎった。
早く入ればいいのに、とりあえず手にしているビールを飲み干した。それでも決心がつかなかった僕は、一度大きく深呼吸して「よし。」と呟きながら勢い良く扉をあけた。
最初に目に飛び込んできたのはメンバーが満面の笑みで歌っている姿。メンバーも楽しめてる!オーディエンスも盛り上がっている!もうそれだけで来た甲斐がった。そう思うと同時に一気に涙が溢れてきた。まだ一曲も聴いてないのに。
頭の中が整理できずに、少しぼーっとしてたけどコートを脱いでライブを楽しむ態勢に。最後列から、するすると前に進んで、いつの間にか会場中段中央付近で声援をおくっていた。発声やダンスも僕が今まで見てきたのとワンランク上だった。練習に裏打ちされた自信やこのライブにかける想いを感じて終始涙が止まらなかった。
感情が高ぶりすぎて、隣に知り合いがいることすら気付かずに声援をおくっていた。その知り合いに不意に声をかけられ、涙してるのをみられたくないから照明をみて眩しくて目細めているふりをしたくらいだ。
すべての曲が終わってEspeciaは間違いなく次のステージにあがったと思うとまた涙が溢れ出た。

 

公演後の握手会で、「ここがゴールではなく次のステージのスタート地点ですよね。」というようなことを言ったけど上手く伝わらず「ここがEspeciaが最初にライブしたところやで。」という答えが返ってきた。今日は泣いてばかりの僕だけど、これも違う意味でも泣きそうになった。僕はメンバー全員に賛辞の句を言って握手会も終了した。(よく覚えてない)

 

Especiaは一つ大きな壁を自分たちの力で乗り越えた。
Especiaは上手くいっている。

 

そう。僕も異動になったことで腐っている場合ではない。
重い扉を開けて自分の力で乗り越えないといけないのだから…。

 

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清水マネ説明
Especia va Bien】の意味。スペイン、アスナール首相が就任当時に赤字だった財政収支を黒字に戻し統一通貨ユーロ導入を乗り切りユーロ諸国に向かってアピールした言葉。「Espana va bien」をモジリました。スペインは上手くいっている。Especiaも乗り越えよう。